厳格な家庭でピアノとバイオリンの毎日 ヤンチャな自分が18歳で開花
親が教育熱心な家庭で育ったんですよ。2歳からピアノとバイオリンを本格的に習わされていました。塾とかも通っていていわゆる英才教育を受けていたんですよね。きっとお上品な淑女に育てたかったんでしょうね（笑）。
でも本当の私は、わんぱくで活発な子どもだったんです。手を怪我することを心配する母を他所に、屋根に登ってみたり近所をピンポンダッシュしてみたりと、いつも泥だらけになって遊んでいてなかなかのヤンチャっぷりでした。
だからずっと続けていたにもかかわらず、ピアノもバイオリンもクラシックも全く好きじゃありませんでした。今でこそ聞くのは好きですが、子ども時代はそのせいで好きに遊べないっていう思いもあって良い印象はなかったですね。
途中からは楽団のメンバーにもなり18歳までは続けていたんですよ。辞めることで、周囲にご迷惑をかけるのはよくないかなという消極的な理由ではありましたが。辞め時はもっと前にあったんでしょうけど、在学中はせめて続けようかなと思ってですね。
最後の方はほぼ出ないで終わりましたけどね。中学生の頃にドラマ「お水の花道」を見たのが、夜のお仕事に興味を持ったきっかけです。なんだか、自分の生きている世界とは全く違ってなんて素敵な仕事なんだろうって思い、絶対ホステスになろうと強く決心したんです。
もう、ホステスしかしたくないという気持ちでしたね。それですぐに家出同然に飛び出し楽団も勝手に辞めてしまいニュークラで働き始めました。
ホステスは女を感じられる最高の天職
実際に働き始めてみると、やっぱり最高の仕事でした（笑）。
男の人がいて、お酒があってお金が稼げて目一杯おめかしできて、女として生まれた幸せを感じることができる最高にいい環境だなと思いましたね。
だから、さしていろいろ考えることもなく毎日楽しく働いていました。だから特別、不満もないし満足のいく生活だったんです。
でも27歳の時に、親に対して自分の選んだ道でちゃんとプライドを持って働いていることを証明したいという考えがふとよぎり、勢いで第20桂和ビルにラウンジ「LUPIN」をオープンしました。
自分でやる事でこれまで以上に自由は感じられましたが、経営のことや働いてもらっている女のコのことなど、考えないといけないことも増えて一長一短でしたね。でも独立したことを機に多少は考えて働くようになったのはよかったんじゃないでしょうか。
まぁ、基本的にはなんとかなると思っているので、いうほど考えていた訳でもないんですけどね（笑）。ただ、独立して数年が過ぎた頃、人気のあった女のコが寿退社した時に、思った以上に売り上げが落ちて自分やお店にではなく個人にお客さんがついていたってことを思い知らされました。
それまでは「私はこうだから。ついて来たくない人はついてこなくていい」みたいなワンマンなところがあったんです。元々、ホステス時代からあまり同僚のコたちとつるんだり馴れ合うのが好きじゃないというか、私は私みたいなところがあったんですが、お店はみんなで作っていくものなんだということを学びましたね。
それからはコミュニケーションをちゃんと取ることを意識するようになったと思います。多分、女のコにも優しくなったんじゃないでしょうか（笑）。
いつもご機嫌なポジティブマインドでお待ちしてます
その後、縁あってSnack st.Groupの一員となり11年が経ちます。これは最初にホステスになった時からずっとなんですが、本当に毎日、ご機嫌に過ごしています。
私、ストレスをほとんど感じないんですよね。極度に脳内がポジティブなんだと思います。例えば何か失敗しちゃって、お客様を怒らせてしまったとしても、私の中では「そんなこと言っても、私のこと好きなくせに」みたいな感じで全然こたえてないんです（笑）。
ポジティブすぎて怒っているお客様も鎮められるくらいにポジティブです。悩みなんて「おなか空いているのにご飯を食べ損ねた」とかそんなレベルのことしかないですね。
私がいつもマイペースだしご機嫌だからか、スタッフも自由な感じになっているんでしょうかね。お客様からはよく「なんかみんな個性的だし不思議な店だよね」って言われます。私がこんな感じだからでしょうかね（笑）。
私、昔から運がめちゃくちゃ良くて、そして周りの方々がみんな良い人たちばかりで、そこに助けられてここまでやって来れたと思います。
助けられてばかりですが、本当に運が良いと思います。自分ではよくわからないので、とりあえずご来店いただければ何かしらの魅力は伝わるのではないかと（笑）。これからもマイペースでやっていきますのでぜひ皆さん、お待ちしております!!
